試練

私の今年の目標は、しっかり本番を積むこと。コロナ禍ではありますが・・・。

昨年は教える方に終始し、私自身が本気で歌を歌わなかった( ;∀;)

コロナ禍で本番がなくなり、自分の練習が疎かになって、しっかり体を使って声を出さなくなり、見事に声帯が老化してきてる。

年末から耳、鼻の状態が悪くて、強い薬も使ったのだから声が鳴らないのも仕方ないだろう・・・と思っていたけど、それは間違いだと気が付いた。

歌ってこなかったからこうなったのだと。

 

実際、ファイバースコープでみると、声帯の回りに浮腫はあった。

これが原因で声が伸びないのはそうだと思う。

逆流性食道炎の影響か、また鼻炎の影響か、それはわからない。

でもこの状態で放置していくと、この先私はこの枯れた声のまま終わる気がしてきた。

いや、待てよ、それはできない。

2021年は本番を沢山引き受けたし、2月には25日が「リーダークライス」、27日がヴォルフマラソン・ゲーテで、

合計で18曲歌わなくてはならない。

このままだと、2晩ともキャンセルすることになる。

プログラムに穴が開くことは許されない。代役なんて無理だし。

このご時世だから観客はゼロに近い数字かもしれないけど、そんなことは関係ない。

ステージにたつことに変わりない。

・・・と言うことで、まだ浮腫はあるけど、ガンガン練習をしだした。

あがいてあがいて、まともな声が出ないけど、この2週間あがいてあがいて・・・。

そうこうしているうちに、ちょっと閃いた!

画像で見ると、声帯の後ろ、食道のあたりがむくんでいたわけで、私の感覚でも声帯後ろが首にへばりついている感じがわかる。

そうなるとそのへばりを離す感覚・・・?

そして頭を上向きにして声帯を後ろへひっぱり・・?

声帯の周りの空間を採る感覚・・・?

私の声帯は長くて大きいらしい。

だから声帯が貧弱になると余計にたわんでくる気がする。

字に書くとヘンだけど、あらゆる角度で声帯の周りを離して、声帯の回りを拡げて拡げて・・

そうこうしていくと、なんだか前のような伸びる声が聞こえだした。

あっ!これだわ!

と、方向性が掴めてきて、それからは声の鳴り方がかわってきた。

荒治療だけど、ここまでしないと声は戻らない。

それも一日さぼるとまたへばりついた声に戻る。

歌っては休み、歌っては休み・・・。

 

 

声の老化は経験しないとわからない。

恩師も こんな経験しながら歌い続けられたのだろうなあ。

改めて偉大さを感じた。

これからはこの老化と戦っていくのか・・・!