和声力

今どきの音大入試はどんどん易しくなって、音楽の基礎力がない音大卒がどんじゃか溢れてるのじゃないかと思うが、Tちゃんが受験する音大は私立にしてはかなりの難問が出題される。試験が厳しいと学生の質が良くなるし、大学が真面目に音楽に取り組ませる姿勢が見えてとてもいいことに思う。でも教える方にしては結構大変なのだ。

ソルフェージュの試験が、旋律聴音だけでなく和声もある。和声が難しい。

まあ密集課題なので国立ほどではないけど、和声が初めての生徒にとっては結構大変なのだ。バス、ソプラノは聞こえても内声が聞こえない。

まあ私も得意ではなかったけど、密集だと、外声がわかったら和音の種類は想像で書けそうなものだと思ってしまうが、和音の基礎力がないと難しいのだ。

ひたすら和音を弾いて、聞いて歌って覚えて・・・の繰り返し。

でも、まったく聴音が出来なかったTちゃんが、ここ半年ほどで旋律はかなり書けるようになってきたし、焦らず諦めず気長に・・・ということか。

声楽はメロディが歌えたらそれでいいように思うけど、和声力はやはり必要だ。コーラスをしているときにそう思うし、音楽を立体的に見る力はハーモニーが聞こえないとだめだ。

 

明日からボルドウインの講習会が始まる。

私もまだ、フォーレの「La Bonne Chanson」の繰り返される転調に体が付いていかなくて、いまだに四苦八苦している。和声力が試される曲です。